名古屋原告の想い~被害の実態と伝えたい想い~

名古屋原告・原告番号1番さん

2022/01/22 「HPVワクチン薬害訴訟の経緯と今を学ぶ」

名古屋訴訟 原告番号 1番 「名古屋原告の思い」 

 

みなさん、こんにちは。名古屋原告、原告番号1番です。本日はお話しさせていただく機会をいただき、ありがとうございます。高次脳機能障害という症状で、考えながら話すのが難しいため、私の症状についてメモを読ませていただきます。よろしくお願いします。

 

私は現在副反応被害に遭って9年になります。症状は、全身疼痛・認知機能低下・記憶障害・脱力などがあります。子宮頸がんワクチンを接種したのは中学2年から3年にかけて、サーバリックスを3回接種しました。2回目を接種した後から学校で倒れるようになりましたが、当時はよくある貧血かと思い、病院も受診しました。その時は血圧がとても低く、点滴をして帰っただけでした。特に副反応とは思いもせず、3回目を接種し、相変わらず時々倒れていましたが、軽い貧血と思って休めば治ると考えていました。が、3回目接種から8ヶ月後、足のふくらはぎに激痛が走りました。1週間で全身に広がり、ようやく何かおかしいと気づき、ワクチンを接種した小児科を受診しました。

 

血液検査をしたらヘモグロビンの数値が6という重度の貧血になっていて、紹介状を書くので明日すぐに大きい病院、西部医療センターに行ってと言われました。西部医療センターでは、線維筋痛症という病気の可能性があると言われ、その病気ばかり調べていました。痛みで失神したり、動けなくなったり、アルツハイマー初期のような認知の症状が出たり、いろんな症状がどんどん増えていきます。

 

そんな中、TVでこのワクチンの副反応についてのニュースがあり、初めてそこで副反応かもと思いました。10カ所以上の病院を回りましたが、どこもストレスや、副反応をよく知っている病院に診てもらってください。と、治療はしてもらえず、厚労省指定の愛知医大では、朝ちゃんと起きてストレッチしたら治ると言われましたが、一向に良くなりませんでした。今現在、厚労省が指定する愛知県の拠点病院の1つである西部医療センターでは、私は心因性とされ、救急搬送されても、「この子は心因性だから連れて来ても何もすることはない。」と言われたこともあります。医師から「事務の人からこの親子には気をつけろって言われている。診察してもいいけど、書類は書かないよ。」と面と向かって言われたこともあります。

 

その後、被害者連絡会で教えてもらった静岡のてんかんセンターで、脳血流の低下、認知機能の低下がわかり、初めてその病院でステロイドパルス療法を受けました。そこでこれはHPVワクチンの副反応で、高次脳機能障害だと診断されました。症状が出てから1年後の事です。

 

 そして高校1年生の時に、知人から「痛みに効くかもしれない。」というSCS療法を教えてもらい、先生がとても優しく信頼できる方なので、身体に電気刺激装置を埋め込みました。ペースメーカーによく似た機械です。手術後、痛みはマシになりましたが、失神が増え、1度友人と遊んでいる時に倒れてしまい救急車を呼んでくれたことがあります。救急車の中で血圧を測ると、上が60を切っていて、今まであった失神の多くが「血圧が低下したことによる脳貧血が原因」とその時初めて知りました。そのことを先生に相談すると、SCSの電流を流しているリード線を、首の第二頚椎まで上げると、そこは血圧をコントロールする所なので急激に下がることはなくなる、と教えてもらい高校2年生の時にまた手術をしました。

 

この治療法も対処療法であり、効果には個人差があります。電源を切るとまた倒れてしまうため、毎月のメンテナンスが必要です。昨年12月にも機械の入れ替え手術をしました。体中、傷だらけになりますが、電気刺激のおかげで、気絶するほどの痛みは半減し、急な血圧低下も改善され、失神して倒れるということもほとんどなくなりました。

 しかし、一昨年の12月には、SCSのリード線が断線していたようで、妹と外出中に失神してしまい、それがきっかけでパニック障害にもなりました。症状の痛みや手術の痛みも辛いですが、私はこれが1番辛かったです。

今まではできていた1人で外出する事も出来なくなりました。倒れた時の人の視線やトラウマがフラッシュバックし、外に出ると「倒れる!また倒れる!!」と発狂しパニックになって泣いていました。運転免許も持っていますが、失神したので主治医からドクターストップがかかっています。電車に乗ったり、レストランでの食事もできなくなったりしました。

 

今では少しずつ練習して、運転以外のできることを広げていきたいと思っています。仕事も一時期は事務をしていましたが、症状が悪化した事もあり退職し、現在は無職です。働きたい気持ちはあるのですが、なかなか症状を理解してくれるところがなく、就職先もなかなか見つかりません。

 

認知機能低下では、普段zoomで話されている内容が理解できなかったり、意見や気持ちを聞かれても答えられずに詰まったりしています。考えることや発言する機能がとても落ちていると自分でも感じます。先日のSCS手術の時、普通に考えたらダメだと分かることなのに、手術翌日に湯船に浸かってしまって傷口が膿んでしまったりしました。

 

副反応被害は、なかなか理解されず、反ワクチンだとレッテルを貼られたりしますが、裁判や活動を通じて、これが今実際にワクチン接種後に起きていることであり、私と同じように苦しんでいる人が全国にいると言う事を知ってもらいたいです。全国どこでも治療が受けられるようにして欲しい。対処療法ではなく、根治療法を見つけて欲しいと、願っています。

 

本日はこのような機会をいただきありがとうございました。

 

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私は名古屋訴訟原告番号1番の母、谷口鈴加と申します。よろしくお願いします。

 

西部医療センターっていう病院が、副反応症状が出て初めてかかった病院なのですが、あそこの対応がとても酷いので、おそらく被害者の家族の方はそういった病院に当たっている方も何人かいらっしゃるかと思うのです。娘はそこの病院では心因性であり、副反応ではないということで、その後にかかった静岡てんかんセンターの方で、まず PMDA (独立行政法人医薬品医療機器総合機構、医薬品・医療機器・再生医療等製品の承認審査・安全対策・健康被害救済の3つの業務を行う組織)への書類を出してもらって、それで認定が下りました。遡ってその西部医療センターの分も書いて下さい、とお願いをしたのですけれど、2ヶ月経っても返事がないので、その書類ってどうなっていますかって問い合わせしたところ、「副反応と診断してないので PMDA の書式だと、これは副反応と認めたことになるので書けません。」という回答でした。PMDA に相談してどうしたらいいですかっていうことを聞いたところ、そこの病院で心因性と診断されたのだったらその内容で、PMDAの書式で書けないのだったら病院の診断書の書式で書いてもらって下さいって言われたのです。

 

しかし、それも拒否をされました。それを書いてもらわないことには何も申請ができないので、もう仕方なく名古屋市議の議員にお願いをしたのです。そうすると市立病院ですので、市の担当者から連絡が入ったようで、2ヶ月待っても書いてもらえなかったものが、たったの一週間で書いてもらいました。

 

その後、病院に行くと事務の人が立って、待ち構えているのです。外来で点滴を受けて、さあ帰ろうと思っていたら、事務の人が立っていて、『大丈夫ですか?』って聞かれ、実際に診察をする医師から、面と向かって『あの親子には気をつけろ』って言われているからというようなことを言われて、本当にドクターハラスメントのような対応を受けて、 その病院には極力行きたくないと思い、それからは副反応の治療に関しては行かないようにしています。

 

副反応報告も実際には医者が報告を上げるシステムになっているのですが、医者がやっぱり副反応を認めないことで副反応として報告を上げてもらえてないっていう方も被害者の中には何人かいらっしゃいます。

 

ちょうど昨日、厚労省でこのワクチンの検討部会がありまして、去年7月から9月の3ヶ月の間にサーバリックスで被害にあった方が1件、ガーダシルで被害にあった方が32件の報告が上がっています。だいたいの計算をすると、延べの回数で計算させてもらって、サーバリックスで1100人に1人、ガーダシルだと1200人に1人ぐらいの割合でこの副反応被害が出ているデータになるかと思います。

 

実際、私もそうだったのですけれど、娘に接種させる時って、親はやっぱり娘が病気にならないように、良かれと思って接種させるわけです。あの当時、テレビや新聞の情報だけしか私たちには知らされてなかったので、唯一癌が防げるワクチンだという説明で、それを鵜呑みにして接種をさせてしまったわけです。

 

しかし、今回自分が実際に被害にあって色々調べると、これもおかしい、あれもおかしいっていう情報がどんどん出てくるのです。この先もいろんなワクチンがどんどん増えてくると思うのですけれど、やはり子供に接種させるのは親ですので、親がやっぱりちゃんと情報を集める、知ってもらうっていうのがとても大事だと思っています。

 

この4月からまた積極的勧奨が再開されるということになりますが、その時にちゃんと判断をしてもらうための情報っていうのを私たちは、このまま引き続きで実際被害にあった実体験などお話していけるように今後も頑張っていきたいと思っています。情報を知ってよく考えてもらうのがとても大事なことだと思っていますので、今後ともご支援の程よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 

 

 


※HPVワクチン薬害訴訟を支える会・大分のご好意により通信等で発信されている内容を掲載させていただいております。